マルイさん「ガスのM4A1」発売決定!電動クリスベクターを「マルイ化」カスタムしてみたよ。


こんばんは!「番頭」です。

まずは、新製品のお知らせから。

東京マルイさんから、新製品の発売予告が来ていましたよ。当ブログでの掲載が遅れてしまいました。ゴメンサナイ!


東京マルイ ガスブローバック M4A1カービン 9月8日入荷予定。
メーカーさん出荷が7日(木曜日)なのですが、木曜日は小店定休日ですので、翌日の金曜日に入荷ですね!
好評のガスブローバックM4系統のシンプルバージョンですね。
もちろん、このまま使っても良いですし、カスタムベースにも良いでしょう!
9月8日入荷予定! ご予約特別価格は¥43,840(税込)にて。
ご予約は、店頭、お電話、メールにて、お声掛けくださいませ。お待ちしております。

 


↑同じく、ガスブローバックM4系がベースです。
この銃は先日ご紹介したスタッフの愛銃です。こういう風に化ける事も可能です。

…ちなみに、小耳に挟んだ問屋さん情報ですと、今回発売予定の「M4A1」から、内部がマイナーチェンジしていて
・反動の強さが、さらに強くなっている(ピストン径の拡大)、
・トリガーのキレが良くなっている(Zシステムトリガーの一部パーツ改良)
との情報もあります。

私、番頭が直接体感して確かめた訳ではありませんが、問屋さんで普段から大変お世話になっている、
(問屋さんのイケメン担当者さん)「Tさん」が実際に今回の「新製品M4A1」を動かした感想としては
「確かに、ちょっと撃ち味が変わっている」とのお話ですよ。

この「ガス式M4シリーズ」は、元々の動きがかなり快調な銃ですので、
従来品に不満があった訳ではないのですが
コレから購入を考えていらっしゃる方には改良の情報は朗報ですね!

多分、次世代電動ガン等でよくある「こっそりとしたマイナーチェンジ」の範囲なのでしょう。
デビュー当初の「次世代電動SOPMOD」と、現行ロットの次世代SOPMODでは、
中身も性能も随分と変わっていますからねぇ。

きっと、後日になればマルイさんのアフターサービスで改良部品も取り寄せできるかとは思いますし、
今後の生産ロットの従来機に関しても、このマイナーチェンジ後のパーツが適用されるのかな?
M4A1の本体が入荷したら、撃ち比べて試してみたいですね~。
というワケで、新製品「M4A1」よろしくお願い致します!

さて、本日の本題と行きましょうか。
今日のお題はコレ。

先日発売となりました「クライタック製のクリスベクター電動ガン」
小店にて本体をお買い上げいただいたお客様より、
お買い上げ当日に「快調に動くようにしてください!」との御依頼で、そのまま店内でお預りしていたモノです。
…まだ、お客様は一度もご自宅に持ち帰っておりません。

「小店でお買い上げ頂いた折角の新製品ですし、なるはやでお渡しせねば!」
という事で、遅まきながら、今日はこのブログを書きつつ、
並行作業でこの銃をカスタムで手を入れて「快調動作マシン」として、ブログの記事にしてみようかと思います!
まずは、入荷した純正状態のおさらい。
先日の入荷直後のブログのテスト記事からの転用ですが…。

簡単にまとめると。未改造の純正状態では…。


・東京マルイ 0.2g プラBB弾使用で、初速は大体78-82m/min
・初速のバラつきは中華銃ではまとまっている方だが、とは言え「中華銃としては」の前提の話。
・連射サイクル&レスポンスも、ベクター本来の純正指定サイズでは、国産マルイのスタンダード系に比べると鈍い。
・そして、中華銃独特のマルイの電動ガンに比べるとギア音がノイジーでウルサイ駆動音。
・弾道もHOP回転がバラつきが、もの凄く不安定。
・箱出し状態では20メーター先でHOPがかかったり掛からなかったりで、20mで15センチの的に当てるのも相当厳しい。
このままでは、サバイバルゲーム中での長射程はかなり厳しいかと。

私「番頭」主観の総評といたしましては
「潜在能力もあり、面白いボディ構造でメカ的興味のそそられる電動ガン」って感じですね。

では、早速進めていきましょう!

中華銃は、元々海外の銃ですので、本来海外では日本国内向けよりも強いバネを搭載してパワーも出ています。
昔に比べれば良くなってきたとは言え、基本的には海外パワー向けを国内向けにバネを入れ替えただけの物が
中華銃のほとんどです。

バネだけが日本国内向けとして輸入時に柔らかい物に交換されていますが、
それ以外のパーツがそのままでは、セッティングが合っていないのです。
パワーが違えば、ゴムの硬さ、モーターのトルク特性等のセッティングも当然違います。
そして、パーツ精度や組み立て精度の面でも、国産品ほどの品質はありません。
マルイさんの製品や国産カスタムパーツメーカーのアイテムは大抵優秀です。

日本の国内事情のニーズに合った内部セッティングは、やはり国産の東京マルイさんの純正セッティングが一番使いやすい。
パワー、連射回転、バッテリーの燃費、耐久性…etc
サバゲ場でどんなにボロボロに使い倒したレンタル銃だって、しぶとく壊れないのが国産セッティング。

ですので、国内仕様に細かい所を詰めて行きます。
詳しく今回パーツ解説しますと…。

今回用意したパーツはコチラ。

・アングス 0.9Jスプリング S
・ライラクス ピストンヘッドPOM
・ライラクス シリンダーFサイズ
・ライラクス BCバレル 208mm
・マルイ EG1000Sモーター
・マルイ 電動ガン用ベベルギア
・マルイ 電動ガン用HOPパッキン

まぁ、小店「マルイ化カスタム」としては、定番とも言えるパーツ群を今回はチョイス。
パーツを投入した理由を書きますと、

・バラつきのほとんどない安定したテンションと、折れにくく、ヘタレも少ない国産のバネ。
※中華だと、いつかヘタレる&折れるので時限爆弾。
・国産メーカーのシリンダー&ピストンヘッドで、安定した空気圧縮で初速のバラつきを抑える。
※中華シリンダー周りだと、スカスカで圧縮が出ない。
・歪みの無いインナーバレル。
※中華だと歪んでいる事の多いパーツ、歪んでいては、遠距離は当たらない。
・マルイっぽい連射サイクルにするなら、マルイのモーターを使うのが最適解。
※中華は現地の硬いバネ用に引っ張り型モーターで連射回転は遅い事が多い。
・ベベルギアの精度、強度はどんな社外品よりもマルイ純正がピカイチ!
※中華べベルギアを使うとギア破損のリスク、モーター頭のギアが削れる事が多い。
・国産パワーに合ったゴムの硬さのHOPパッキン
※中華パッキンは硬すぎて、繊細なHOP調整や安定したHOP回転は無理。

と言う感じですね。

それでは、説明書を読みながらバラして行きましょうか。


説明書には、ここまでの分解方法は掲載されていますね!


はい、説明書どおりの部分までは分解できました。
この先の分解方法は書いていないので、説明書後半のパーツ展開図を参考に慎重にバラして行きます。
まだ、お客様の手元にお渡ししていない新品銃ですから、慎重に。傷を付けないように…。


はい、機関部まわりがアッセンブルで外れました。

早速、内部構造はどうなっているのかな~?

バネは下からネジ1本ばらせば取り出せるんですね!へぇ、面白い。
若干、スプリングガイドの固定位置がマルイよりも下で、バネが伸び気味っぽいメカボックス構造みたいです。
カスタムスプリングでも、本来より少しパワーが低めにでるかなぁ?多分。


モーターがメカボックスの頭から刺さっています。面白い構造だね。ちなみにショートモーターサイズですね。


インナーバレルとチャンバーは、このクライタック社のM4シリーズと似た物を使っているみたいですね!
バレル根元のストッパー位置は、マルイ寸法に準拠していので、社外バレルも使えそうです。

さて、それでは、機関部内部をバラして組み立てましょう!

金色のシリンダーの頭に刺さっている「黄色いパーツ」がシリンダーヘッドですね!斜め構造になってますね。
スゴイ形状だな~。ちなみに、タペットプレートまわりも分割構造で、この銃の独特の形状に合わせて専用パーツです。
タペットを折ってしまうと、修理不能になりそうです。
ですので、ノズルやタペットの動きの激しい「ハイサイクル系のチューン」は、施さない方がよいかもしれませんね。

さて、ここまでバラしたので、用意した社外パーツに入れ替えて「マルイ化セッティング」で行きましょう。

今回のベクターは、銃身長が155mmと随分短く、初速の出にくいレイアウトなんで、穴の開いた加速シリンダーで組んでいきます。
銃身長から、参考にするマルイ純正電動ガンのセッティングは「MP5K PDW」
PDWのセッティングデーターが、一番銃身サイズが近いので、コレを参考にセットアップを仕上げます。
セクター、スパーのギアはベクター純正のままですが、べベルギアはマルイ純正に交換しましたよ。


手のひらの上側がクライタックの純正ピストンヘッド。下側が今回使ったライラクス製のPOMヘッド。
ライラクスの場合は、バネ受けの部分がベアリング構造となっており、バネの破断を防ぐ事と
ピストンヘッドのゴム製Oリングの硬さが重要なんです。これが固いままだと初速がバラつきます。
今回は、無加工ポン組で、そのままベクター純正ピストンに組み付けできました。ラッキー!


次は、銃身。インナーバレルの交換です。
旋盤に咬ませて中華バレルのブレを見た所、今回の個体は「中華にしてはブレが無い」といったレベルでした。
予算がない場合は、妥協してこのまま組みますか?って感じの精度でしたね。
もちろん、マルイや国産社外のバレル程の精度はありません。なのでマルイ製品程は命中精度は期待できません。
まあ、そこそこって感じでパチッとは当たらないでしょう。
ですので、今回は交換します。
上の画像を見て頂くと判るのですか、インナーバレルの長さが独特で、ちょうど良いサイズがBCバレルにはラインナップがありません。帯に短しタスキに長しって感じ。
ですので…。


長さを揃えて、カット加工。
ただ、切っただけは当たりません。カット断面をテーパー加工を手作業で行っております。


HOP回転のキモのパッキン。オレンジ色の妙に硬いヤツが入っています。
うん、まぁ中華だしね。こりゃ無理だ。

ちなみに、押し付けの小さなオレンジ色のクッションゴムも同時交換です。
ここが別メーカーを混ぜて、揃っておらず中華のままですと、やっぱりHOPの回転バラつきは収まりません。
今回、クッションゴムがそのままでも行けるかな?と欲を出して、本体に組んで撃ってみて結果が出ず、当たらない。
もう一度分解して、クッションゴムを改めてマルイ製に交換して2度手間だったのは内緒。


さて、パチパチっと組み立てて、本体を仕上げます。
この銃、モーター位置の角度セッティングが、毎回トリガー周りと機関部を分解して調整しないといけないんで、
チョット面倒ですねぇ。

今回は上手く、モーターとギアの位置出しが出来まして、元々のノイジーなギア音は収まり、普通の電動ガンの動作音になりました。
…普通って素晴らしい!


さて、小店店内の20mレンジで実射テストです!
…うん、良い感じです。20M先の10cmの丸型鉄板にカンカンッと当たるようになりました。
目論み通り、マルイ化に成功ですねぇ。普通の国産電動ガンみたいな感じで当たるようになりました!
普通って素晴らしい!

ちなみに弾速や連射回転はどうでしょうか?
測定器でチェックします。

うん、連射サイクル(秒間17.2発)も向上して、普通のマルイの電動ガンみたいなレスポンスに改善です。
若干、単発の時にニュイッ!パン!ってワンテンポ感じていたのですが、気にならなくなりました。

ただ、せっかくのカスタムですから、さらにもうチョットだけ初速が欲しいなぁ。
元々の中華純正の初速スピードと同じですと、ちょっとツマラナイ?
ですが、バネの硬さはコレが一番硬いヤツですし、現状の初速でいっぱいです。
…どうしましょう?

ん~。そんな時はコレ!

戦民思想 製 エレクトリッククラップス 販売価格¥486
近所のお友達カスタムパーツメーカー「戦民思想」さんのコレを「ちょい足し」って感じで追加です。


電動ガンのバネ受けのスプリングガイドにテンションを追加するワッシャーパーツですね。
バネの縮み方に変化を付けるパーツです。
今回のベクター君はスプリングの自由ストロークが普通のマルイ製品に比べると少し長い様ですので、
これで国産電動ガンと同じスプリング長として帳尻を合わせました。

…実は、この「エレクトリッククラップス」。
コイツを丸パクりしたライバルメーカー製品も実在するのです!
ですが、パクリ品は寸法精度が甘く、パーツの切削角度が悪いので、ギアクラッシュする時がありますので
このワッシャーパーツは、必ず「戦民思想」さんの部品を使いましょう。
¥500程度と安価ですし、セッティングのあと一息って時に役に立つパーツです。

さて、これで初速の変化は出たかな?

今回の場合は、初速が 78→85 と向上しましたね!
連射サイクルも変わっておらず、良い感じですね。
はい、これにて完成です!

見た目は全く変わっていませんが、中身が大幅に向上したクリスベクター、カスタム記録。いかがでしたか?
こういう機械いじりは、ホント面白い物ですので、興味がある方はご自身でも挑戦してみても面白いかもしれませんね!
持込でのカスタム加工も小店で承りますが、現在60丁近くの皆様からの御依頼が来ていまして、
嬉しい悲鳴を上げております。
ですので、預りから完成まで、2-3ヶ月程度お待ち頂いている状態です。ゴメンサナイ。
それでもお待ち頂ける方は、今回同様のカスタムも、私「番頭」が一所懸命がんばりますので、ご相談くださいませ。

さて、本日はココまで。
明日の当ブログもよろしくお願い致します!

今から帰ったらネコ達にご飯上げなきゃ!「番頭」でした!

END

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